ネットストアの利益(その2)

費用の把握をどのように行っていますでしょうか。家賃や水道光熱費、販売手数料に運賃など、何気なく利用しているものも、意外と大きな出費になっている可能性もあるので、1ヶ月にかかる経費がどれだけなのか把握する必要があります。

法人化すれば税理士と顧問契約を結ぶことが当たり前になりますが、個人事業主、とりわけ私がお世話になっている事業主様は個人の方が多いのですが、皆さん経理処理に対して遅れがちです。確かに楽しい処理ではありませんので、「明日、明日」となりがちな様子です。1週間分をまとめて処理し出すと、逆に時間をとられるようになって、本来すべきライティングや集客ができなくなってきます。経理処理は業務日報として、日々報告するようにしましょう。

事業者によって利益の見方は様々ですが、共通しているのは「利益が出たのか」です。これは大手企業であっても個人事業主であっても同じことです。毎月末に「売上高」「粗利益」の成績発表があり、周知されます。とりあえず、「粗利益」までは皆把握する義務があると私は思っています。

「粗利益」の次は「営業利益」です。この利益をどう考えるかは事業者それぞれですが、プラス方向のベクトルであるに越したことはありません。では、どのようにしてプラス方向のベクトルにするのか。それは、ネットストアに掛かる経費をしっかりと把握する必要があります。

法人と個人事業主では若干の相違はありますが、事業報告の基本となる損益計算書です。ここでは「消化仕入」を前提にしますので、「在庫」は無視します。

  • 売上高-仕入高(売上原価)=粗利益(売上総利益)
  • 粗利益-一般管理費(流動費+固定費)=営業利益
  • 営業利益+営業外利益=経常利益

お世話になっている、月商200万円前後の起業したての個人事業主様との話ですが、同業他社との価格競争と送料無料などのサービス競争を優先した挙句、2項目にある「一般管理費」の把握が整理しきれなくて、追い詰められているとのことなのです。

モール型に出店し、ドロップシッピングで仕入を行っているのですが、この状況下で価格競争などになれば利益を産むどころか、赤字になってしまいます。何のための競争なのか明確な答えをお持ちでしたら、続けることもあるのでしょうが、そうでない場合は避けるべきです。「価格日本一!」を目指しているネットストアではありませんし、価格を下げるとブランド価値も下がります。つい先日、購入価格を下げる前に買われた消費者に知れるとクレームになるかもしれません。

とはいうものの、リアルストアやネットストアは商売をしている以上、価格競争も時には必要です。そのためには「一般管理費」の目安というものを知っておかなければなりません。ネットストアがどれだけ経費が掛かっていて、価格競争をしなければならない状況になった場合、どの程度まで下げることができるのか。意外と把握されていない個人事業主様が多いようです。なので、限界点を数値化し、急な問題に対処できるようにしておかなければなりません。


投稿者: 槻の木

管理人の金﨑欣之(かねざき よしゆき)です。 長年、家具雑貨の輸入販売業に携わり、現在はオリジナル商品を扱いたいネットストア事業者様向けのコンサルタントをしています。